ワイン・バルバレスコの特徴
バルバレスコは、「イタリアワインの女王」と呼ばれることも多い、イタリアを代表する高級赤ワインのひとつです。バローロ、ブルネロと並び、イタリア3大ワインとして世界で高く評価されています。
バルバレスコは、バローロと同じくネッビオーロ種から造られます。バローロほどパワフルな骨格ではありませんが、優美で繊細な果実味が特徴で、酸や渋みはとてもしっかりと感じられる味わいです。熟成させることで、徐々に角がとれてエレガントな印象へと変化していき、味わいに複雑さや奥行きが出てきます。
「格下のバローロ」「バローロの弟分」などと揶揄され伸び悩んだ時代もありましたが、バローロとは異なる女性的な優美でエレガントな味わいを大きく打ち出し、今では高く評価されています。
バルバレスコの生産スタイル
バルバレスコの原材料となるブドウの栽培面積は、バローロと比較すると3分の1以下です。ピエモンテ州のクーネオ県にあるバルバレスコ村とその周辺地域で造られています。
この地では、ローマ時代からブドウが栽培されてきた歴史があり、今でも、村の重要な産業として続いています。
夏は暑くて乾燥し、冬は寒くて雪が多い地方で、ブドウの収穫を迎える時期には霧がよく発生します。
バローロよりも砂質の多い土壌のため、非常に強い酸を感じるワインに仕上がります。
バルバレスコは、かつて甘口ワインとして造られていた時代がありました。19世紀末に、ドミツィオ・カヴァッツァ氏が、他地域で生産されるワインに比べて、バルバレスコのワインが不当に安い価格で取引されているのを是正しようと、品質向上に尽力しました。
今日のバルバレスコの基礎が作られたのは、ドミツィオ・カヴァッツァ氏がワインに注いだ愛情の賜物、と言っても過言ではありません。
バルバレスコは、イタリアワインの最高峰・DOCGに格付けされていて、畑の土壌や収穫量など、たくさんの規定が定められています。
ネッビオーロ100%使用、熟成期間はバローロよりも1年短い2年以上、アルコール度数は12.5%以上と定められています。
厳しい基準をクリアしたものだけが、バルバレスコを名乗ることが許されます。
バルバレスコの評判
バルバレスコを飲んだ、ワイン会の友人たちの声を紹介しますね。
バルバレスコ ラバヤ ラバヤ ディ ブルーノロッカ
<友人・リョウヘイの声>
ストロベリーやチェリーの果実香やミントなどの豊かなアロマに、フローラルなニュアンスも。ボリュームのある果実味としっかりとした酸がうまく溶け合って、口当たりが良くパワフルな飲みごたえがあります。ジビエ料理と相性抜群です。
バルバレスコ トゥリン ペリッセロ
<友人・アキラの声>
ベリー系果実のチャーミングなアロマに、スパイスや土のような複雑なニュアンスも。力強いタンニンが、熟成で柔らかく変化していくのが楽しみなワインですね。ウォッシュタイプのチーズとじっくり味わうのがおすすめです。
バルバレスコ ボルディーニ ラ・スピネッタ
<友人・マサルの声>
華やかな果実の香りとフローラル系アロマに、力強いタンニンと繊細でシャープな酸のバランスが絶妙です。上品で優美な、まさに女王の風格を感じます。
バルバレスコはこんな人にオススメ
- 華やかさと力強さを兼ね備えたワインが好きな人
- イタリアの3大ワインを飲み比べたい人
- ジビエ料理が好きな人
バルバレスコは、ワインの王様・バローロよりもソフトでエレガント、女性的な優美さを持ったワインですが、しっかりとした味わいはバローロにも引けを取りません。
牛肉と野菜のトマト煮やジビエ料理、熟成させたウォッシュタイプのチーズなどと合わせて味わってみてください。